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腹膜を利用した透析、尿毒症

腹膜を利用した透析、尿毒症【 腹膜透析 】
腹膜透析についてご説明します。
末期腎不全(尿毒症)(これらについては『血液透析』の項参照)の状態では透析または腎移植が必要であり、透析には血液透析(『血液透析』の項参照)と腹膜透析の二つの方法があります。どちらを選ぶかは、両者の特徴(長所、短所など)を十分説明して、最終的には、患者の状態や生活パターン、希望などを勘案して決定することが望ましい。
 腹膜透析は、お腹の中の臓器を覆っている腹膜を利用して透析をする方法で、お腹にカテーテルを入れて、これを通してお腹の中に腹膜透析液を約1~2リットル入れます。腹膜を通して血液中の尿毒素(『血液透析』の項参照)や水分が透析液中に移行して、一定時間後、透析液を、カテーテルを通して取り出します。この操作を1日に4回程度繰り返します。一回の交換に要する時間は約10~15分です。
 腹膜透析はいろいろなバリエーションを作ることができ、昼間は1回程度の交換で、夜間睡眠中に器械を用いて自動的に数回交換する方法もあります。
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血液透析と比較した腹膜透析の利点と欠点
利点
腹膜透析ではかなり長期間尿量が保たれるために食事において水やカリウムの制限が緩やかである(血液透析では急速に尿量が減少し厳しい水制限が必要)
毎日細かい間隔で透析を行うために循環器系への負担が少ない(血液透析では1日おきの透析となるため、透析前後での尿毒素や水の落差が激しく身体に負担がかかる)
医療機関への通院は月に1~2度で済み自分のライフスタイルに合わせて透析を設定できる(血液透析では透析センターに設置されている透析機を数名の患者で共有するために、週3日の通院が必要でかつ透析日時が固定されている)

欠点
カテーテルに関連した感染症や腹膜炎の危険性がある(血液透析も人工血管などを用いている例では感染の危険性はある)ためカテーテルのケアに注意を要する
腹膜が時間とともに肥厚して働きが悪くなるためいずれかの時点(多くは5年~10年)で血液透析に移行しなければならない
時には被疱性腹膜硬化症という致命的な腹膜炎を生ずる危険性がある
手技を理解して自己管理(高齢者で自己管理が困難な場合には家族の介助)が必要である
生活の質という点では腹膜透析に軍配
 日本では現在、毎年透析を開始する人に占める腹膜透析の割合は7~8%、全透析患者に占める腹膜透析の割合は4%以下で、諸外国と比べて圧倒的に少ないようです。
 腹膜透析と血液透析のいずれで透析を開始した方が生存率が高いか、に関する研究がいくつかなされていますが、明確な結論は出ていませんが、生活の質という点では腹膜透析がすぐれているようです。今後、日本の医療において在宅医療への転換が推進される中で、腹膜透析は確実に増加してゆくものと考えられます。
 腹膜透析が普及する環境を整えることで、透析患者がより自分に合った治療法を選択する可能性が広がるものと期待されます。

についての 健康医療協会

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