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喫煙と糖尿病

たばこを吸うとは交感神経を刺激して血糖を上昇させるだけでなく、体内のインスリンの働きを妨げる作用があります。そのため糖尿病にかかりやすくなります。また糖尿病にかかった人がたばこを吸い続けると、治療の妨げとなるほか、脳梗塞や心筋梗塞・糖尿病性腎症などの合併症のリスクが高まることがわかっています。

喫煙状況別にみた糖尿病の発症リスク / 25のコホート研究のメタアナリシス
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たばこを吸うと糖尿病にかかりやすいことが国内外の多くの研究によって明らかにされています。わが国の7つの研究を含めた25の追跡調査を統合した研究によると、たばこを吸う人は、糖尿病に関係する他の要因(BMI・身体活動・飲酒など)を調整しても、2型糖尿病に1.4倍かかりやすいことが報告されています。また喫煙本数が多いほど糖尿病になりやすく、禁煙した人ではリスクの低下がみられています。

喫煙すると糖尿病になりやすいのは、喫煙が「交感神経を刺激して血糖を上昇させる」ことと「体内のインスリンの働きを妨げる」という2つの作用が関係していると考えられています。

禁煙すると、糖尿病の発症リスクは喫煙者に比べて低下しますが、禁煙に伴う体重増加によって血糖が上昇することが報告されています。しかし禁煙による健康全体の改善効果は体重増加による血糖上昇の問題をはるかに上回ります。また体重増加によってリスクが上昇しやすい心血管疾患について、禁煙後に体重が増加しても心筋梗塞や脳卒中のリスクが半減することが明らかになっています。これらのことから出来るだけ早く禁煙しておくことが大切です。
糖尿病またはその悪化が心配な方については、禁煙にあたって禁煙外来を利用すること、禁煙後の体重増加の抑制効果が期待できるニコチン製剤などの禁煙補助薬を使うこと、体重コントロールのための生活改善に取り組むこと、定期的に血糖検査を受けることがお勧めです。

喫煙は既に糖尿病にかかっている人においても悪影響を及ぼします。糖尿病の患者さんがたばこを吸い続けると、治療の妨げとなるほか、脳梗塞や心筋梗塞、糖尿病性腎症などの合併症のリスクが高まることがわかっています。
喫煙による治療の妨げとなる影響として、インスリン治療を行っている糖尿病患者さんは、非喫煙の場合よりも多くのインスリンを必要とします(平均15-20%程度、ヘビースモーカーでは30%程度)。また喫煙はインスリンの皮下の吸収も遅らせます。一方で禁煙すると、体重増加がみられてもインスリン抵抗性が改善します。インスリン治療中の患者さんでは、治療に必要なインスリン量が禁煙によって減少するという報告もあります。
さらに糖尿病患者さんが喫煙すると、脳梗塞や心筋梗塞・糖尿病性腎症などの糖尿病合併症のリスクが高まり、その結果として総死亡のリスクが上昇することがわかっています。つまりいくら血糖のコントロールを心がけても喫煙していると命とりになるのです。禁煙すればこれらのリスクは改善しますが、糖尿病の患者さんでは禁煙後のリスクがゆっくり低下するため、できるだけ早期に禁煙することが重要です。

喫煙と腎臓の関係についてはあまり知られていませんが、喫煙は糖尿病の有無に関わらず、CKD(慢性腎臓病)のリスクを高めることが報告されています。日本腎臓学会発行の「CKD診療ガイド2009」では、「禁煙はCKD(慢性腎臓病)の進行抑制とCVD(心血管疾患)の発症抑制のために必須である」として、すべての病期ステージにおいて禁煙が推奨されています。

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